朝日新聞で北島康介を追う不定期連載…で思い出したこと

  1. 7月の世界水泳100メートル平泳ぎで4位完敗
  2. 心が折れそうになり、自分の著書を見る
  3. 「人生での選択に責任を持つのは自分自身でしかない。後悔しないためには、とことん自分の素と向き合うことだ」
  4. 感想「あれ、こんなこと言ってたっけ」
  5. 200メートル平泳ぎは3日後
  6. かつての恩師・平井コーチのアドバイスをヒントに自分なりに泳ぎを改造
  7. 決勝で2位だったが次につながる自信をゲット
  8. 実は平井コーチは、短期間で泳ぎを修正するのは難しいと考え、あえて遠回りなヒントを出していた
  9. しかし北島はそれを直感的に見抜き、はりを打って関節の可動域を広げてまで、フォーム改造を行った

 これは北島もすごいけど、平井コーチもすごい。
 職場の先輩の中で、1人だけこういう教え方をする人がいた。駆け出しだった頃の仕事に対し、他の先輩は「ダメダメこんなの。こういう風にしろ」って押し付けてくる人が多かったけど、その人は「お前がやりたい事はこうだろ。それは分かるけど、でもこういう要素も考えないと、仕事としては未完成だぞ」と足りない部分を指摘して、あとは放って置いてくれた。
 あの頃に「自分の頭で考える」クセがついたおかげで、その後の修羅場も乗り切ってこれたと思う。

  • 水泳なら、早く泳ぐ方法より、泳ぎを速くする考え方を教える
  • 学校なら、答えを伝えるより、問題の解き方を教える
  • 困ってる人を助けるなら、お金をあげるより、仕事をする知識や教育を与える

 遠回りだけど、本質に迫るのはそういうことだと思う。